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森井BOB編集長☓MAYUMIが考えるヘアのこれから【前編】

誰しもがファンになる、名古屋の怪物のような美容師がMAYUMIさんだった

2012年06月27日
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——突然ですが、まず森井BOB編集長にとって美しい人とはどんな人でしょうか。この対談シリーズでは毎回この質問をさせていただこうと思っています。

森井BOB編集長(以下森井):MAYUMIさんみたいな人!何かをストイックに追求する姿勢は人の心を打つと思うんです。イチローとか中田もそう。

MAYUMI:ありがとうございます。そんな風にいっていただけるなんて嬉しいですね。

——お二人の出会いは?

森井:9年ほど前、美容コンサルタントから、怪物のような美容師がいるという噂を聞いて。売上げもすごいし、お客さんみんながファンになるから、一度会った方がいいって。それで実際会うと、とにかく華やか。美容師がよくしている、原宿系のレイヤードファッションじゃなかったところの衝撃は大きかったですね。

MAYUMI:私は美容師ファッションが嫌で。重ねるとぬいぐるみのようになるし、一般の人のようにファッションを楽しんでいない感じがするじゃないですか。

森井:若い頃のセンスのままで止まっている美容師が多いなか、そうでないところが新鮮で。一度食事をご一緒させてもらったことがあるんです。そこでわりと突っ込んだ美容の話をしたら、泥臭いというか、熱いものを持っていらっしゃって。そのギャップにも驚いたし、惹かれたんですね。

MAYUMI:名もない私の話を聞いてくれたのがありがたかったし、対女性だとすごく仲よくなっちゃうんです。仕事とか関係なく、美容に対する思いをざっくばらんに話したんですよね。

森井:その雑談から、いろいろな企画が生まれてきて。それで8年前BOBでMAYUMIさんに密着した連載を始めることになったんです。でも連載を決めた当初、実は熱烈なファンがついてくる理由が私にはわからなくて。それを探る意味もありました。


ー連載を拝見するとテクニカルな部分だけでなく、様々なアプローチで分析していますよね。

森井:通常売れている美容師は技術が優れているとか、接客にたけているとか、明確な売りがあるんです。でもMAYUMIさんは引き出しがものすごくあるので、多角的に取り上げる連載になりましたね。そのなかでもMAYUMIさんのビジュアルやファッションセンスを取り上げないわけにはいかないって、その日のスタイルをイラストで再現しました。

——そう、MAYUMIさんの洋服のテイストが毎回違うのにビックリしました。

MAYUMI:美容師として、旬は追っていかないと。それは使命感ですね。おしゃれは道楽であると同時に、お客さまをおもてなしするには欠かせないこと。お客さまにアドバイスをする時、鈍くさいファッションの人に言われたくないじゃない? 美容師って、外見がすべてだから。

森井:みんな思ってるけど、口に出せない“第一印象がすべて”を言いきっていることにビックリしたんですよ。

それにファッション誌でスナップが人気のように、お客さまでもMAYUMIさんの服装を自身のコーディネイトの参考にしている。当初、ご本人は嫌がりましたけど、コーディネイトを紹介し、バッグの中身を拝見する企画も組みましたね。モデルカットで使った衣装がMAYUMIさんの私物だったり。

——顧客の声を拾っているのも、美容師の連載では珍しいですよね。

MAYUMI:美容師冥利に尽きますね。お客さまが私の応援者って感じで。
森井:インタビューをすると、みなさん止まらないんですよ。よさを話したくて。お客さまはMAYUMIさんを見て、自分もこうなりたいって勇気をもらっているんじゃないかな。実現可能な憧れで、MAYUMIさんが持っているものを、真似して買うんですって。

MAYUMI:女性ヘアデザイナーとして、理論を披露できたのもよかったですね。

森井:今でこそ女性美容師が受けるようになりましたけど、7〜8年前は、女性美容師は感覚でヘアカットする印象が強くて。同性だから好かれるっていう評価しかされなかったんです。ただMAYUMIさんには、高価でもカットをしてもらいたい哲学がある。
考え方って読者には不要な部分なので、本来なら誌面には書かないんです。でも、そこなくして技術だけ載せても支持される理由が伝わらない。具体的な例からフィロソフィーに触れられる構成にしました。

MAYUMI:初めてヘアデザイナーとしての思いを外に出す仕事でしたけど、この連載は今でもカウンセリングで使っていますよ。

——連載を通じて、MAYUMIさんが売れる理由はわかりましたか?

森井:女性のコンプレックスを解消する技術、普遍性のあるテクニックがあると同時に、時代を先取っているんです。当時から斜め45°にすごくこだわっていて、そこがキレイに見えないと、人は美しく見えないって仰ってたんです。過去の自分はそれがよくわからなかったんですけど、今になって納得できるようになりました。常に現場に立っているからこそ、肌で感じられるんでしょうね。

MAYUMI:私は自分の思いを体当たりで伝えてきただけ。お客さまが希望される髪型が本人に似合わない場合、プロならその理由を理論的に伝え、より似合うヘアスタイルを提案しなければならないんですよ。嫌われても、その先のことを考えると言わなきゃいけないこともある。

森井:ファッションの視点が軸にあって、お客さまをプロデュースできるのが最大の武器ですね。骨格に合ったヘアを通じて、その髪型に合うファッション、メイクも提案できる。そこが今の時代にマッチしていますね。

MAYUMI:ヘアデザインだけでなく、トータルコーディネイトのアドバイスができるのが、これからの美容師のあり方。それにはまず自分のヘアケア、スタイリングをちゃんとしなければね。


80’s旋風が吹き荒れる今秋冬、コンパクトなヘアがバランスアップのカギ

ーヘアスタイルとファッションは切り離せない関係にあります。お二人が気になった2012年秋冬コレクションブランドはどこですか?

MAYUMI:プラダとルイ ヴィトン。両ブランドともクロップドパンツに長めのスカートを重ねたスタイルを打ち出していて、新しいなと感じましたね。

森井:ピエト・モンドリアン風の色づかいを打ち出したセリーヌや、柄と柄を組み合わせたラルフ ローレンもおもしろかったですよね。アクの強いアイテム同士をミックスさせたり、キャラものも出てきましたけど、着こなしやすそうなものが多かったですよね。

MAYUMI:ランバンもそうだし、ちょいダサな80年代がきてますね。私、今マルジェラがデビューした頃のサルエルパンツを出して、穿いているんですよ。

森井:服が派手になってきているから、ヘアはセンターパートやポニーテールなどのシンプルなものが多かったですね。

MAYUMI:スーパーモデルのバランスをもってしてもコンパクトなヘアにスタイリングしたということは、頭を小さく見せることが今季のファッションの要ってこと。日本人が80’sスタイルに挑戦するには、ボブより少し上のレングスにして、小頭に見えるようにしないと。ショートヘアで大人っぽさを演出するには、カットの技術が重要になってきますね。


ーこの秋冬も短いヘアスタイルが流行るってことですか?

MAYUMI:流行るというか、短くしてほしい。バランスがとれないもの。冬は洋服を重ねるから、特にショートの方が向いているの。

森井:日本人はボーイッシュに見えるからか、ショートを嫌う人が多いけど、背の低い人が多いからロングヘアだとアンバランス。そんななかで頭が小さく見える髪型のパンツスタイルで颯爽と歩いていると、格好よく見えるんですけどね。

MAYUMI:ロングヘア=女性らしいではない。ヘップバーンなんて、短くてもエレガントだし。


ー確かに日本人女性は、漫然とロングヘアの人が多いかもしれませんね。

森井:自分に似合うショート〜ミディアムレングスのヘアスタイルを経験したことがないから、ショートを嫌うんでしょうね。今はウィッグや付け毛などのヘアアクセも充実しているから、短くてもいくらでも楽しめるのに。やっぱりおしゃれな人はヘアスタイルにこだわりを持っていますよね。

MAYUMI:30歳を超えたら、いかに時代を取り入れるか、自分自身をどう演出するか、いかにトレーニングをするか、を気にしなければなりません。そのためには、自分のことをよく知らなければ。美容師にお任せすることほど怖いことはないんですから。



♥プロフィール

森井純子

千葉県出身。2003年に美容師向けの専門雑誌・書籍を発行する髪書房に入社し、月刊BOB立ち上げに参加。08年から編集長に就任。ヘアが女性たちに与える力や影響力を実感し、ヘアデザイニング(その提案背景や作るプロセス)を伝えることで、美容や美容師の仕事の価値を拡げていきたいと考えている。

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About カリス!
ヘアデザイナーMAYUMIのサロンワークを徹底解剖!

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